メールにおけるPOP IMAP SMTPについて

2024年1月19日

電子メールアプリの設定の際にPOPやIMAP、そしてSMTPという設定があります。全くそれらを意識せず設定出来るアプリもありますが、設定が必要な場合は非常に難しく感じるかもしれません。このページではこれらの意味やアプリにおける設定について記載して行きます。

POPとIMAPの違い

POPとIMAPはメールサーバからメールデータを受信する為のプロトコル、もっと分かりやすく言うと受信の為の方式となります。POPとIMAPにおける一般的な違いとしてはPOPで登録してあるメールアドレスの場合、メール受信した際に端末に取り込んだメールデータはメールサーバ上から削除されるのに対し、IMAPではメールデータをサーバ上で管理している為、受信後もメールデータはサーバに残ったままになります。これらの違いから1台の端末でメールを管理している場合はPOPで問題ない筈ですが、複数の端末、例えばPCとスマホの両方で同一アドレスのメールを管理していてる場合は両方をIMAPで登録しておく事で、どちらの端末でもメールを管理する事が出来ます。

簡単に纏めるとPOPの場合はメールを受信してデータを端末に取り込んだ時点でサーバからデータを削除、IMAPの場合はメールを受信してもその時点ではサーバ上にメールデータが残っている為、他の端末でも同じメールの受信が可能となります。

但しこれらは一般的な話であってアプリの設定によってはPOPでもメール受信後にメールデータをサーバ上に残したままにしておく事が出来る物もあります。AndroidアプリではK-9 Mailなどがそれに該当します。スマホのメール設定を行う際にPOPとIMAPの両方が使用出来る場合は、端末のストレージ容量の節約やIMAP IDLEを利用したプッシュ通知が可能な利点からIMAPの方が適しています。因みにPOPには無印のPOPとPOP2、POP3とありますが、これらはバージョンの違いであり現在ではPOPは実質POP3の事を指します。

SMTP

SMTPはメールを送信する為のプロトコル、通信方式です。メール設定時の受信サーバの登録の際にPOPとIMAPで迷う事はありますが、送信サーバの設定においては殆どの場合SMTPのみなので迷う事は無いでしょう。

メールアプリにおける登録設定

メールアプリにおけるメールアカウントの登録設定は、契約しているメールサービスの提供元の企業の公式サイトに掲載されている筈です。例外的にdocomoに限っては具体的な設定方法が掲載されておらず分かり難くなっているので下に一例を記載しておきます。

docomo IMAP
docomo SMTP

共通設定として受信のIMAPサーバは「imap.spmode.ne.jp」で、ポートは「993」、保護接続には「SSL/TLS」を使用。アカウント名(ユーザ名やユーザID)とパスワードはdアカウントで使用している物を入力。つまり事前にdアカウントの登録が必要となっています。その流れに関しては公式ページに記載されています。

送信メールサーバ設定のSMTPサーバは「smtp.spmode.ne.jp」、ポート「465」、保護接続はIMAP同様に「SSL/TLS」を使用。アカウント名やパスワードもIMAPで登録した物と同じdアカウントとなります。

自身が使用しているさくらインターネットの独自ドメインでのメール設定がやや難解だったのでついでに記載しておきます。

サクラ IMAP
サクラ SMTP

以前までさくらのIMAP/POP/SMTPサーバは独自ドメインをそのまま入力しておけば良かったのですが、現在は初期ドメイン(契約時の〇〇〇.sakura.ne.jp)を登録しなければSSLを使用した接続でエラーが出ます。SSLを使用しない場合は接続可能。アカウント名はさくらのコントロールパネルから設定している名前とドメインで登録。パスワードも同様にコントロールパネルから設定した物を使用。躓く所としてはSMTPサーバの設定で保護接続は一般的な「SSL/TLS」では無く「STARTTLS」を使用します。