通信を暗号化して匿名性を高める信頼度の高いVPN 1.1.1.1 + WARP

2024年1月26日

1.1.1.1 + WARP(以下WARP)はIBMなどの大手企業にもサービスを提供しているCloudflare, Inc.社のVPNアプリ。VPNは通信データを暗号化した上で仮想的なトンネルを通して通信を行い、匿名性を高めたり情報漏洩の危険性を抑える事が出来るサービスですが、そもそもVPNを提供している企業自体が信用出来るのかという不安もあります。上述通りWARPは米国の大手企業とも取引のあるCloudflare, Inc.社のアプリなのもあって数あるVPNサービスの中でも信頼度が高い他、通信速度も比較的に速いのが特徴です。

1.1.1.1 + WARP 接続
WARP+
1.1.1.1 + WARP 設定画面
開発/提供Cloudflare, Inc.
確認バージョン6.32
Android 要件5.0以上
価格無料(広告無し)
ダウンロードGoogle Play
1.1.1.1 + WARP概要

VPNアプリでは過去にTurbo VPNやVPN機能が付属するAvira Security Antivirus & VPNアバスト スマホ セキュリティを掲載しましたが、VPNは何らかの事情で匿名性を高めたいとかフリーWi-Fiを使用する際の安全性を高めるといった用途に使用されます。VPNを使用して通信を行う事で契約しているプロバイダも含めどこにアクセスしているかといった情報も秘匿する事が出来ます。

WARPは無料で使用出来ますが通信速度がより速いWARP+は有料となっています。標準のWARPには通信量の制限は現状ありませんが、WARP+は紹介により1GBを無料で使用出来る他にUNLIMITEDを契約する事でWARP+を通信量の制限無く使用出来るようになります。UNLIMITEDの現在価格は月額550円となっています。

1.1.1.1 + WARP 設定、使い方

WARPインストール後、初回起動時に「WARPとは?」の説明画面が表示されるので「次へ」で進みます。「プライバシーに関する取り組み」画面で「同意する」で更に進むと「VPNプロファイルをインストール」の画面が表示されるのでインストール。最後に「接続リクエスト」で「OK」をタップして初期セットアップが完了します。

1.1.1.1 + WARP 初回起動画面
1.1.1.1 + WARP プライバシーに関する取り組み
1.1.1.1 + WARP 接続リクエスト

WARPのメイン画面が表示されたらスイッチのようなボタンをタップしてVPNを有効化します。接続を確認中と表示された後、接続済みとなったらVPNが有効になっています。有効化された状態でもう一度タップするとメニューが表示され、15分や1時間一時停止の他、DNS限定モードにする事も出来ます。DNS限定モードはDNSサービスのみを使用してVPNはオフになります。

1.1.1.1 + WARP 有効化
1.1.1.1 + WARP 接続済み
1.1.1.1 + WARP 停止メニュー

メニューの一番下にある「再度オンにするまで」を選択すると完全にオフの状態になります。

メイン画面右上にある3本線のボタンから設定画面が表示されます。ここにある「詳細」から進むとダークテーマの有無や接続オプションがあり、接続オプションではVPNから除外するアプリやルートを設定出来ます。

1.1.1.1 + WARP 設定画面
1.1.1.1 + WARP 詳細
1.1.1.1 + WARP 接続オプション

「除外するアプリを管理」画面で「管理」をタップするとインストールしているアプリ一覧が表示されるので、対象のアプリにチェックを入れて「保存」で登録。「除外するルートを管理」画面ではIPアドレスやドメインを入力して「OK」で登録。ドメインは一般的にはyahoo.co.jpやgoogle.comのように入力しておきます。

1.1.1.1 + WARP 除外するアプリを管理
1.1.1.1 + WARP 除外アプリの選択
1.1.1.1 + WARP 除外するルートを追加

除外登録したアプリやルートではVPNが自動で無効化されます。例えばyahoo.co.jpを除外ルートに登録している場合、WARP有効化中でもYahoo! JAPANにアクセスした時には一時的にVPNが無効化された状態で接続されます。

1.1.1.1 + WARP 速度

VPNの最大のデメリットは通信速度が落ちる点ですが、WARP使用中に通信速度にどの程度影響が出るのかをインターネット速度テストで計測してみました。結果、WARP無効状態の標準速度と有効化時とではダウンロード速度は殆ど変わらず、但しアップロード速度は半分以下になっています。

1.1.1.1 + WARP 標準時の速度
1.1.1.1 + WARP VPN有効化時の速度
1.1.1.1 + WARP DNSのみ有効化時の速度

DNS限定モードでDNSのみ有効化した場合はダウンロード速度もアップロード速度も誤差程度で感覚的にも違いが分からないほどでした。

1.1.1.1 + WARP 感想

特別な理由が無い限りは普段から常用するメリットはあまり無いかもしれませんが、フリーWi-Fiを使用する場合はWARPを使用する事で情報漏洩といったリスクを回避出来ると思われます。ただ筆者の自宅の通信環境は元々それほど速くないので、VPN有効化時もダウンロード速度には大きな差が出ませんでしたが、かなり速い通信環境で使用した場合は大きく差が出る可能性もあります。

1.1.1.1 + WARPは無料版なら会員登録も必要無く導入も簡単で、事前に登録しておけばVPN有効化時に動作に問題が出るアプリや表示に問題が出るWebサイトを自動で除外する事も出来るので、かなり使いやすかったです。また、筆者の環境では通信速度の低下も少なく現状は無制限で使用出来るのが好印象。ただこの先、利用者が増えると通信量に一定の制限が掛けられたり速度が大きく低下する可能性もあります。